PMI Democracy Index
Scoring Rubric

5つのカテゴリと5つの体制類型を、
どう採点しているか。

総合スコアは、5つのカテゴリ(各0〜10点)の平均で求めます。ここでは各カテゴリが何を見ているか、そして総合スコアからどのように5つの体制類型に分類するかの目安をまとめました。実際の点数は各国の公開情報や国際指標もふまえ、これらの目安に沿って暫定的に付けています。

カテゴリ構成と類型分けは EIU Democracy Index の方式にならい、各カテゴリの評価には V-DemFreedom House「Freedom in the World」 の観点も取り入れています。

総合スコアと5つの体制類型
5カテゴリ(各0〜10点)の平均を総合スコアとし、その値で類型に分類します。EIUの4類型に、最下層の「全体主義体制」を加えた5段階です(独自拡張)。
完全な民主主義8.0–10
自由で公正な選挙に加え、市民的自由・報道の独立・実効的な統治・成熟した政治文化がそろう。政府への抑制と均衡が機能する。
欠陥のある民主主義6.0–7.9
選挙は自由で基本的自由は保障されるが、統治の実効性・政治参加・政治文化のいずれかに弱さがあり、メディアの独立や分極化に課題を抱える。
混合体制4.0–5.9
選挙に重大な不正・不公平があり、政府の圧力や汚職、司法・メディアへの介入が常態化。民主主義と権威主義の要素が混在する。
権威主義体制2.5–3.9
政治的多元性が排除され、競争的な選挙が存在しないか形骸化。市民的自由が抑圧され、メディアは統制下に置かれる。形骸的にでも選挙や擬似的制度が残る。
全体主義体制0–2.4
権威主義のさらに極。競争的選挙が事実上存在せず、社会全体が単一の権力・イデオロギーに統制される閉鎖体制。独立したメディア・市民社会・政治参加が消滅している。
5つの評価カテゴリ(各0〜10点)
EIU Democracy Index の5カテゴリにならい、各カテゴリを0〜10点で評価します。
1. 選挙過程と多元性
選挙が自由・公正で競争的か、複数政党が実質的に競えるか、普通選挙・投票の秘密・結果の平和的移行が保障されるか。得点が高いほど選挙の公正性と政治的多元性が確立している。低い側では、与党に構造的に有利な制度、反対派の排除、あるいは競争的選挙そのものの不在が該当する。
2. 政府機能
選ばれた政府が実効的に統治し、説明責任を果たすか。抑制と均衡(独立した司法・議会の監視)が働くか、汚職が抑えられているか、政策が特定の集団や外部勢力に不当に左右されないか。分極化や機能不全、縁故主義はここで減点される。
3. 政治参加
市民が政治にどれだけ関与できるか。投票率、政党・市民団体への参加、少数者や女性の代表、抗議・請願など制度外の関与の余地。参加の機会が制度的に開かれ、実際に活用されているほど高い。
4. 政治文化
社会に民主主義を支える価値と規範が根づいているか。民主的手続きへの信頼と支持、権力移行の受容、合意形成の作法、分極化や強権待望論の弱さ。制度が形式的に整っていても、これが弱いと民主主義は不安定になる。
5. 市民的自由
表現・報道・信教・集会・結社の自由と、法の下の平等、独立した司法によるその保護。メディアの独立と多元性、ジャーナリストや活動家の安全、恣意的拘束の不在。基本的自由がどこまで実質的に守られているかを見る。
換算方法: 5カテゴリの点数(各0〜10点)を単純平均して総合スコア(0〜10、小数第2位まで)を算出し、8.0以上=完全な民主主義、6.0〜7.9=欠陥のある民主主義、4.0〜5.9=混合体制、2.5〜3.9=権威主義体制、2.5未満=全体主義体制に分類しています。
これらの目安は一般的な判断基準であり、実際の採点では各国の公開情報や国際指標に応じて個別に判断しています。精査の深さには国差があり、国際情勢により実態は変動します。本ページ・本表はいずれも方法論の試験運用です。
参考にした枠組み: EIU Democracy Index は、5カテゴリ(選挙過程と多元性・政府機能・政治参加・政治文化・市民的自由)の平均で各国を0〜10で採点し、4類型(完全な民主主義/欠陥のある民主主義/混合体制/権威主義体制)に分類する枠組みです。本サイトはこの方式にならいつつ、各カテゴリの評価に V-Dem(Varieties of Democracy) の構成概念(選挙・リベラル・参加・熟議・平等の各次元)と Freedom House の Political Rights/Civil Liberties の観点を取り入れました。類型はEIUの4類型に、権威主義体制のさらに極として「全体主義体制」を独自に加えた5段階です(権威主義/全体主義の区別は Linz の政治体制類型などに対応)。各機関のスコアそのものを転記したものではなく、公開評価を参照した独自の再構成です。